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2009'06.08 (Mon)

値切る母親の場合 前編


【More・・・】

「支配人、今度うちの娘が結婚しますんで。」

あまりに唐突で、素っ気なく業務的な報告に、私はつい聞き逃してしまった。

「すまん。もう一度いいかな?」

「だ・か・ら!!うちの娘が結婚するって言ってるんですよ!」

パソコンに向かった姿勢は崩さずに、緑川は怒気を含めて復唱した。
私は若干尻込みながら慌てて笑顔を取り繕う。

「そうですか!それはそれは、おめでとうございます!」

少しひきつりながらも、慶事と知ってお祝いを述べた。
すると緑川は、伝票の記載ミスを報告するかのように軽い口調で言った。

「じゃあ結婚式、安くして下さいね。」


10Happy
「値切る母親の場合」



随分、淡白に言われたせいか、私は緑川なりのジョークだと思って、微笑みながら返した。

「ハハハ、安くですか。まぁ、出来る限り頑張りましょう。」

私の言葉を聞くやいなや、急に目を見開いた緑川がこちらに素早く顔を向ける。
あまりの反応の良さに私は思わずビクッとして身構えた。

「言いましたね?支配人、今頑張りましょうって言いましたね!?
 あなた、今ハッキリと言ったわね!」

途端に凄むような剣幕を見せる緑川に、私は椅子に座りながらも二、三歩後ずさる。

「い、いや緑川さん。頑張ると言ってもそれは何というか…そう、言葉のあやというか。」

「何言ってるんですか!?ちゃんと安くしてくれるんでしょ!
 男なら一度言ったことをホイホイ訂正するんじゃないよ!」

「しかし安くすると言ったって限度があるだろう!そんなに詰め寄られたって困るじゃないか!」

「ご心配なく!伝票操作はお手の物です!」

勢いに任せてとんでも無い発言をしてしまってるが、私はとにかく冷静な話し合いがしたくて、
胸倉を掴まんばかりに鼻息を荒くしている鬼神様を宥めた。

「しかし…なんですか、藪から棒に。
 それにいくら安くするったって相場というものもありますし、
 そりゃ安くするんだったらいくらでも安く出来ますけど…。
 建て前や面子というものだってあるでしょうに。
 そういう金額面の事はあなたが一番詳しい気がしますけど?」

当館で挙式をされる全てのお客様から頂いた金銭の処理をするのが緑川の仕事である。
それにただ処理するだけではなく、請求書と細かく照らし合わせて行うため、
金額の数字に関してはその辺のプランナーよりは余程詳しいはずだが。

「そんなことは分かっています。
 私ね、常々感じているんですけど、結婚式って金がかかり過ぎるんじゃないかな、と。
 一生に一度とか何とか言って、人の足元見てる商売だな、と思うんです。」

とても結婚式場で働いている人間とは思えない発言をするものだ。
いや、我々だって緑川と同じ気持ちが全くない訳ではない。
ただ、ここまで明け透けと言われてしまってはさすがに賛同出来ない。
まるで自分の生業を否定しているようで嫌だ。

「だからと言ってねぇ…。でもある程度ならご祝儀で賄える部分もあるじゃないか。
 何も全てを負担しなくても良いんですよ?」

パソコンに向き合ったまま、そんなことは想定済みだと言わんばかりに
緑川は鼻を鳴らして嘲笑する。

「だからその自己負担すら出したくないんです。
 ご祝儀の範囲内で!尚且つ招待客から文句を言われない程度に!だから安くして下さいね。」

私はハチャメチャな要求に笑いさえ込み上げてきた。
時々、こんな要求を突き付けるお客様もいなくはないが、ここまでハッキリと言われると、
むしろ清々しい。しかもそれが式場のスタッフからとなると、もう本当に笑うしかない。
何か悪い冗談でも聞かされている気分だが、この鬼神様に限って悪ふざけということはまずない。

「最悪、結婚式なんて余計な演出なんかに金を掛けなくていいから、
 食事や引き出物だけにするようにして貰いますから。
 あんなたった一度しかしないのにウン万円もする演出グッズなんて、
 金の無駄遣い以外の何物でもないわ。」

「しかしね、緑川さんはそう思っても、娘さん方、当の本人達はそう思わないかもしれませんよ?
 それに相手の親御さんの考えだってあるかもしれませんし…。」

「それは問題ないわ。決定権は全て私が握っておりますので。」

そういうと鬼神様はニンマリと笑った。目が全く笑っていない、邪悪な笑顔だ。
緑川の笑ったところなど滅多に見ない私は、思わず背筋がゾクゾクとした。

「それは、何でですか?」

彼女の常日頃の傲慢な態度を目の当たりにしているので、
私生活も容易に察することが出来、相手の親御さんを黙らせて
全てを牛耳っていても違和感ないが、それでもそこまで言いきれるのが気になった。
すると緑川は一拍置くと、やや声のトーンを落とす。

「お恥ずかしい話何ですが、うちの娘、妊娠しちゃいまして。
 しかもきちんと勤めていてなら分かりますが、家事手伝いの分際でですよ?
 しかも相手の男だって定職についてないフリーターだし、親は借金抱えていて貯金は0。
 結婚式の費用はどう考えても殆どうちで出すことになるんです。有り得ない話ですよ。」

私は答えに窮し、口を閉ざしてしまった。
本人が言うように有り得ない話だが、実はさほどそこまで有り得ない話ではない。
新郎新婦両人の収入も貯金もゼロ、両家両親も同じ状態だが、
結婚式を挙げられた前例が無くはない。
これは結婚式ローンやご祝儀などの恩恵があっての賜物だが、
結婚式は費用が莫大にかかるイメージが強いが意外とリーズナブルに挙げることも可能である。
まさにピンからキリの業界なのだ。
だから、そのピンとキリの両方を熟知している緑川なので、
有り得ないと言いながらも挙式はしないという選択肢を選ばなかったのである。
そして、キリの内容でピンを要求するふてぶてしさを自ら持ち合わせていることと、
フェリスタシオン迎賓館スタッフが身内への寛容さは有り得ないほどに甘いことも熟知している。

「あ、それと、担当は赤沢でお願いします。私の娘の担当なんて、あいつで充分でしょう。」

私は緑川の狡猾さにギョッとした。

「い、いや~やっぱりスタッフの親族としては、何か粗相があってはならない。
 堅実なところで紅葉谷チーフなんてどうかな?」

「赤沢で充分です。なんですか?あいつだと何かマズいことでも?」

「う…うむ、彼女が他に担当を持っているかも知れないし、
 やはりそういう担当の差配は全て紅葉谷チーフに一任しているからね。
 我々がどうこう出来る範囲じゃ」

「新婦の母親である私が指定してるんですよ。
 お客様の要望に応えるのがあなた方の仕事じゃないんですか。」

グッと口ごもった私をしたり顔で一瞥する緑川。
さすがは身内なだけあって、私の弱点を正確についてくる。

赤沢にとって緑川は天敵のようなもので(彼女だけに、ではないが)、
あの誰に対してもあっけらかんと生意気な娘も、緑川を前にすると尻込みし大人しくなる。
他のプランナーとなると、
緋村は緑川ほどではないが気が強いので、どれだけ強引に来られても決して屈することはない。
一見気弱で流されやすそうに見える紅葉谷だが、
実は真っ青な顔をしてペコペコ頭を下げる替わりに、
絶対こちらが不利益になる要望は通さないという強みがある。
それらを重々承知な緑川は、自分の都合が良いように打ち合わせが出来るよう、
ここぞとばかりに赤沢を指名したのだ。
さすがは緑川、狡猾な手段を充分に心得ている。

「そんなわけで、どうぞよろしくお願いします。」

そう言って緑川は椅子に掛けていたカーディガンを羽織り、
「通帳記載をしに銀行へ行ってきます」と事務所を後にした。
そして入れ違いで、眉間にシワを寄せて泣きそうな表情をした赤沢が私に駆け寄ってきた。

「ちょっと支配人!緑川さんの娘さんが結婚するって聞きました!?」

「う、うむ。たった今聞いた…。」

「それでなんで私が担当なんすか!?
 絶対イヤっすよ~。おっかないっすよ~あのオバサン~。」

どうやらすぐそこの廊下ですれ違った時にでも聞かされたらしい。
本人にとってはまさに青天の霹靂だったであろう。
本当に嫌なのか、目尻にうっすら涙を溜めた赤沢が不憫でならないが、
私は彼女を助ける意味も込めて注意を促した。

「いいかい、赤沢君。
 もしも打ち合わせ時に緑川さんから無茶な要求をされても、
 すぐに返事はせずに『一度支配人に相談を』と言ってうやむやにするんだ。
 分かったかい?」

それで実際に相談をされても自信がないが、少なからず赤沢に直接的な被害は軽減するだろう。
不安げな眼差しで渋々頷く赤沢。

前回の蒼井君の結婚式に引き続き、
何故ここまで身内の結婚式ほど頭を悩ませねばならないのかと、私は溜め息をついた。
きっと個性的過ぎるスタッフで構成されているせいだろうが、
フェリスタシオン迎賓館には赤沢を始め桃瀬に緋村と、まだ未婚組が三人も控えている。
どうかあの三人娘には面倒な結婚式だけは避けて欲しいと、切に願わずにはいられない。



経理を兼用する総務の緑川は、以前まで他支社で事務を務めていた。
その支社が三年前、訳あって隣の支社と合併したため、
人員調整として彼女はフェリスタシオン迎賓館に異動してきた。
その時まで事務を担当していたスタッフが定年退職を迎えたので、
ちょうど良く入れ替わりな形だったが、それまでの事務員が実に好々翁然とした人だったので、
緑川とのギャップの激しさに皆初めはかなり戸惑ったものだ。
口を開けば辛辣で厳しい言葉ばかりで、彼女の本性を知るまでさほど時間は掛からなかった。
今でこそ馴れたものだが、まだ新人だった赤沢や蒼井は緑川に相当泣かされていた。
一度見つけたミスは徹底的に追い詰める、
それが彼女の信条らしい(冗談ではなく本当に緑川がそう言っていた)。

どうにも部下に甘過ぎる私の替わりに、
厳しい目で全スタッフを見つめる鬼神様がフェリスタシオン迎賓館には二人いる。
一人は紫倉チーフ、もう一人は緑川。
片方の雷神様は皆の尊敬を一身に集めているが、
もう片方の風神様は常に身辺を暴風で固めているため、誰も近付こうとしない。
それでも彼女は気にするわけでもなく、
毎日イライラしながら自分に与えられた仕事はそつなくこなすのだ。


そんな彼女から自分の娘が結婚すると聞いてかれこれニヶ月が経ち、
早いもので挙式はもう一ヶ月後に迫った。
通常ならばもう少し準備期間に余裕を持つものだが、
娘さんがマタニティーということでちょうど安定期に入る頃を見計らって結婚式を挙げるため、
やや急ぎ足な進行になる。
緑川は娘が結婚式や衣裳の打ち合わせをする際には、必ず同席するようにしていた。
身重な娘を気遣った献身的な母親に思えるが、実質は違う。
打ち合わせで余計な知識などを付けられて無駄な出費を出さないように監視しているのだ。
彼女は出資者として金銭面で常にしつこく目を光らせている。


「支配人~、昨日の打ち合わせでもまた出ましたよ、アレ。
 『その話は飛ばしてちょうだい!』。」

顔をしかめて野太い声を出し、赤沢はそう言った。きっと緑川の真似をしているのだろう。

休憩室でランチを取りながら、私は赤沢から緑川との打ち合わせについて愚痴を聞かせられてた。
最近の彼女の話題は、もっぱらコレに尽きる。
聞いているこっちも耳にタコが出来てきた。

「やっぱり私としては、そんな食事だけの殺伐としたパーティーなんてイヤじゃないですか?
 だから簡単な演出でも、と思って提案した瞬間バッサリですよ!
 そのくせ料金面ではネチネチと値引き交渉してくるし。
 そんな交渉は近所の八百屋でしろっての!あぁー!もう打ち合わせしたくないっす~!」

特に赤沢はフレンドリーで楽しい接客を売りにプランニングしているので、
それを緑川から完全に抑え込まれて相当ストレスが溜まっているのだろう。
奇声を発してバリバリと髪を掻き乱した。

「衣裳だって同じですよ。とにかく値段が安い方から出してちょうだい、って。
 ちょっとでも高いのを出そうとすると、すっごく怒るんですよ?」

困ったような顔で、小さくて可愛いお弁当をつつきながら桃瀬は言った。

「ウェディングドレスは乙女最高の憧れなんすよ!
 それを好きに選べないなんて…。ある意味生殺しっす!」

「そうよそうよ。」

憤慨する赤沢に同調する桃瀬。これには私も賛同せざるを得ない。
いくらお金がないとは言え、嫁ぐ娘には一番キレイな姿でいて欲しいのが、
親心というものではないだろうか。

「はんっ。ケチくせぇババァだぜ。」

腕組みをしながら聞いていた紫倉チーフが、鼻白んでそう言った。
同じフェリスタシオン迎賓館を代表する鬼神様同士のこの二人は犬猿の仲である。

「それで…娘さんは不満に思ってないのか?
 あれだけ我が強い緑川さんの子供なら、衝突してもおかしくないように感じるが」

「そんなの、全然っすよ」

蛙の子は蛙というが、どうやら鬼神様の子は鬼神様ではないらしい。

「めっちゃ大人しい娘さんですよ。本当にあの人の子供なのかと疑っちゃうくらい」

「今、家事手伝いでお家にいるのだって、あんまり気弱な性格過ぎて、
 以前までいた会社で意地悪されて、辞めちゃったかららしいですよ」

私はあまりの意外さに思わず溜め息をついた。
子は少なからずとも親に似ると言うが、全く違うケースも存在するらしい。
それとも、緑川は家庭でもあの調子ならば、
すっかり反面教師になってしまったということも考えられる。

「だからと言って、あれじゃあ何も言えない娘さんが可哀想っす!
 あの人には親心というものがないんですかね!?」

「そうよね。せめて一つくらいは娘さんのしたいことをさせてあげたっても、良いと思うわ。」

「けっ、あのババァにぁ何言ったって無駄だ。性根がひん曲がってやがるからよぅ。」

「そうっすよ!そもそもあの人、なんであんなに性格が悪いんですか!?
 私、あそこまでイヤミな人、今まで見たことないっす!」

「そう…よね。さすがにアレはちょっと無いわよね。」

「はんっ!あのクソババァに期待する方が馬鹿なんでぃ!
 何か言ってきても空耳程度に聞き流してりゃあ良いんだよ!」

娘さんへの同情話から、いつの間にか緑川への悪口合戦になってしまった。
皆、常日頃から彼女への鬱憤が溜まっているようで、
その言葉は止まる事を知らず、次々に溢れてくる。

私だって緑川に対して含むことが全くないわけではない。
いつも事務所で隣からイヤミをネチネチ聞かされているので、
被害でいうなら私が一番被っているはずである。
だからといって、私はこの会話に参加する気にはなれなかった。
確かに彼女は人より口が悪くて、態度も決して良いとはいえず、
全くスキンシップをはかろうともしない。
だが、彼女が不愉快なだけの存在ではないことを、私は知っている。
彼女がこのフェリスタシオン迎賓館に居れるだけの理由を、私は知っていた。

更新日 6月12日

「あの…みんな、一つお願いがあるんだが、いいかな?」

更にヒートアップしてきた悪口大会に、私は口を挟んだ。
口に泡を溜めて話していた三人が一斉に注目する。
この場でこんな提案をするのは些かタイミングが悪い気もするが、私は構わずに口を開く。

「みんなも知ってのとおり、緑川さんの娘さんのパーティーはそんなに派手なものにならない。
 どちらかといえば少々地味な進行になるだろう。」

「それは今、言ったばっかりじゃないっすか。なんでわざわざ改まってそんなこと…」

「うむ。
 そこで、だが…みんなから緑川に何かサプライズをプレゼントしたいと思うんだが、どうだろうか?」

途端に空気が変わってしまって、私は慌てて言葉を続けた。
みんなの視線が痛い。

「別に一人一つずつじゃなくても構わない。
 お金をかける必要もないし、この館内にあるものだったらどれでも使ってくれ。
 みんなで緑川さんの娘さんの結婚式を一つ盛り上げようじゃないか!」

語尾が少し強めになったので、私の声が虚しく休憩室に響き渡った。
しばらくの間沈黙が流れた後に、赤沢が白い目を向けて言った。

「支配人、それって業務命令っすか?」

「い、いや。強制はしない。」

「じゃあ、自由参加っすね。…やりたくなくても構わない、と。」

こんな冷めた態度の赤沢を見るのは初めてで、身を乗り出して説得した。

「でも…!みんな、いつも緑川さんにはお世話になってるじゃないか!
 君達の事務作業は全て彼女がしてくれてるんだぞ!なぁ、桃瀬君!」

心優しくいつだってどんなスタッフの味方である桃瀬に同意を求める。
この子ならば渋々でも頷いてくれるはずだと思ったが、
桃瀬は表情を消して俯いたまま、何の反応も示さなかった。
私はあまりの落胆に声を詰まらせていると、
腕組みをして険しい顔をした紫倉チーフが「因果応報ってぇ、やつでさぁ」と呟いた。

「支配人の気持ちも分かりまさぁね。
 共に働くスタッフの身内の結婚式っちゃあ、ある意味てめぇの身内も同然。
 何かしてやりてぇのがサービスマインドってやつでさぁね」

「チーフ…だったら」

「ですがね、支配人。今回ばっかりはそんな気がちっとも湧いてこねぇ。
 あっしはね、あのババァをこの式場のスタッフだと思ったこたぁ、残念ながら一度もねぇ」

本当にあの紫倉チーフかと思うほどに、辛辣過ぎる言葉だった。
片目を固く閉じて、チーフは話を続ける。

「仕事の同僚ってなぁ、互いに支え合って励まし合い、成り立つもんだ。
 それなのにあのババァはどうですかぃ?
 てんでそんなこたぁ気にしねぇ、あっしらなんざ物扱い、機嫌が悪けりゃ当たり散らす、
 そんな奴にどうやって笑顔で祝福しろってんでぃ?ましてやサプライズ…」

深々と重い溜め息を吐くと、チーフは「有り得ねぇ」と吐き捨てた。
他の二人も同じ意見なのだろう。私から目を逸らすと固く口を閉ざしてしまった。
紫倉チーフはあぁ言ったが、私だって普段から緑川をそういう風に思っている。
そこは否定できないし、目の前にいる三人の態度が至極当然で、咎める気もない。
人の気持ちや感謝の念は損得勘定や足し算引き算では計れない。
だが、やはり『因果応報』なのだ。
あの緑川にサプライズプレゼントなどと提案した私の考え事態が、
どだい馬鹿馬鹿しい話なのだろう。
彼女達に蔑んだ目をされないだけ、マシだと思おうか…。

「わかった…。すまない、ちょっと気になって言ってみただけなので、忘れてくれて構わない。」

私は場の雰囲気を害してしまったことを詫びながら、すごすごと休憩室を後にした。
去り際、それまで押し黙っていた三人が、一斉に溜め息を吐いたのが聞こえてきて、
私はますます背筋を丸めてしまった。








↓緑川「ご祝儀だけ置いてさっさと出て行けー!!」
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Comment

おぉぉ!これまたいます!!!!
特に関西はすごいですよ~(笑)
しっかり値切って頂きましょう♪
すみれ | 2009年06月08日(月) 10:31 | URL | コメント編集

>>すみれさん
うぅ、関西のおば様たち><
商売上手な方が多そうですね。特に結婚式は安くありませんから。
要人(かなめびと) | 2009年06月09日(火) 06:39 | URL | コメント編集

出て来ましたね~、緑川さん! さすがですね~!!
支配人!負けるな!ファイト~!!!
赤沢さんのプランナーも楽しみですね。
夢 | 2009年06月09日(火) 12:56 | URL | コメント編集

タイトルに爆笑!!
私が仕事している式場も、それはよくある話らしく、アホのプランナーが「音響照明料」を値引きしてしまいます。
私の事務所のひとは負けない人なので、いくら値引きしたところで、請求分はきっちりもらってます。当たり前だけど。会場側の損失になるのに。
でも、どこで値引きするのかっていうのは、かなりむずかしいですよね。なにしろ、結婚式は人件費がすごいし・・・
しかし、デキ婚で新郎がフリーター、結婚式する必要があるのでしょうか。
やん | 2009年06月09日(火) 15:31 | URL | コメント編集

↑ あ、式場で仕事されてる人もそう思うんですね。
新郎新婦の紹介しにくそう(><)

私たちもその親も、結婚披露宴をしなかった人なので、ついつい「結婚披露宴って必要?」って思っちゃう。
ごめんなさい!(><)
うちの子たちの結婚の時はどうなるやら~。



みい | 2009年06月09日(火) 16:28 | URL | コメント編集

>>夢さん
緑川さんの本領発揮です。
今回は赤沢さんが小さく大人しく行きますよ~。

>>やんさん
うちは「司会料」を値引きされます。
そしてその無料の司会が私に回ってきます。スタッフが勝手にやりますから~、的な感じで。
自分が安く見られた感が否めなくて頭にきますがね。

>>みいさん
お久しぶりです!お元気でしたか!?
突き詰めて考えれば披露宴って自己満足の塊ですからね。
絶対やりたい派とやりたくないけどやる派と絶対やらない派に分かれます。
値切るのは大概、やりたくないけどやる派の方々、とお考え頂ければ><
要人(かなめびと) | 2009年06月10日(水) 06:23 | URL | コメント編集

でたw緑川さん、最初っからとばしてますね~
思ってても言えないようなことを周りに流されずに
ズバズバ言える緑川さんはみてて気持ちがいいですw
でもお近づきにはなりたくないタイプだったり笑
涙ぐむほどいやがってる赤沢さんがおもしろいですw

私の姉も昔結婚式場みたいなところで働いてて、
そこで式を挙げたんですけど、かなりお安くさせたとか。
momokazura | 2009年06月10日(水) 09:07 | URL | コメント編集

結婚披露宴って値切れるんですか!?
では、私も緑川さんを見習って…要人さん、うちの娘達の時にはヨロシクです(笑)
夢 | 2009年06月10日(水) 13:33 | URL | コメント編集

>>momokazuraさん
>>夢さん
結婚式は値切るというよりも、削ると言ったほうがいいのでしょうか。
もともとある商品の値段を下げるというのは難しいので
アレを省く、コレをやらないというのが安く結婚式を上げるコツになります。
バランス良くお金を掛けるところにはお金を掛ければ、
決して貧相な結婚式にはならないですよ♪
要人(かなめびと) | 2009年06月11日(木) 06:01 | URL | コメント編集

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